転職がポジティブな発想、キャリアアップとして考えられている現代でも重要視されている「ファーストキャリア」
本記事ではなぜファーストキャリア選びが重要なのか、またファーストキャリアの選び方について解説します。
ファーストキャリアとは
まずはファーストキャリアについて正しく理解しましょう
ファーストキャリアとは初めての会社や業務のこと
ファーストキャリアとは、新卒で初めて就職する会社のことを指します。「初めて働いた会社」という意味ではないため、学生時代のアルバイト先やインターン先はファーストキャリアとは異なります。それはバイトやインターン生として働くことと、社会人として働くことでは責任や業務の範囲が異なるからです。ファーストキャリアは「大学を卒業した後に初めて就いた職」だと覚えておきましょう。
ファーストキャリアが重要な理由
これからのキャリア人生の中でも、なぜファーストキャリアが重要なのでしょうか。
社会人としての土台になるため
大学を卒業して新社会人として働き始めるころは、社会人としてのビジネススキルがほとんどないと言っても過言ではありません。就職して実際に働く中で基本的なビジネスマナーや、仕事のスキルを学んでいきます。
ビジネスマナーや仕事のスキルだけでなく、身だしなみ、仕事への姿勢、上司部下への接し方、取引企業への対応など、自分でも気付かないうちに、社会人としての土台が形成されていくのです。
また初めて勤めた会社の常識が自分にとっての社会の常識となるため、マニュアルに沿って働く会社に入社した場合、働くことはマニュアル通りに行動することと認識しますし、自分で仕事を見つけるスタイルの会社に入社した場合、仕事とは自分で見つけてくるものと認識します。このように気付かないうちにファーストキャリアで社会人としての基本が作られていきます。
入社してすぐの退職は悪印象
転職がポジティブなもので、キャリアアップとしても捉えられていることも多くなってきました。日本ならではの終身雇用制度が崩壊しつつあり、ファーストキャリアとして選んだ企業で一生働き続ける人が少なくなってきています。
この傾向から転職に対してネガティブなイメージが減っていますが、入社してすぐに退職することにあまり快く思わない人や企業は存在します。「うちに入社してもすぐに辞めてしまうのではないか」「なにか勤務態度に問題があるのか不安」「即戦力として募集していたのに期待できるのだろうか」などのネガティブなイメージを持たれ、転職するときの足かせにもなりかねません。
一般的に3年以上勤めると、その業界や職種について理解できると言われています。この先の転職活動のためだけでなく、自分のスキルアップのためにも最低3年は勤めることを進めます。
就活でのファーストキャリアの選び方
ファーストキャリアは自分の社会人としての基礎を身に付けるための重要なポイントだということが理解できたでしょうか。ファーストキャリアの重要性がわかると、失敗したくないという思いが強くなるでしょう。
そこで続いては、就活でのファーストキャリアを選ぶポイントを3つ紹介します。
社会人としての基礎を学べる会社か
ファーストキャリアを選ぶときに最重要として考えるのが「社会人としての基礎を学べる会社か」。
もちろん自ら学びに行く姿勢が大切ですが、教育してもらえる環境が整っているのか、先輩を見て学ぶスタイルなのかによって成長スピードは異なります。入社後の研修制度やどのように働いていくかなどを確認しておくことが大切です。
教育の環境が整っていると同じ期間でもより多くのスキルを身に付けることができるでしょう。
一定期間働けそうな会社か
ファーストキャリアを選ぶときには「一定期間働けそうな会社か」を考えることも重要です。先ほども説明した通り入社してすぐに退職してしまうと悪い印象を持たれてしまい、この先の転職活動に影響を与えてしまうことがあります。最低でも3年は働きたいと思える企業をファーストキャリアに選びましょう。
入社を希望している企業の「平均勤続年数」や「離職率」「3年勤めたあとのキャリア」などを調べておくと、自分がどんなキャリアステップを踏んでいくのかが想像しやすくなります。
新卒採用でないと入れない会社か
ファーストキャリアを選ぶときには「新卒採用でないと入れない会社か」を考えることも重要です。
例えば、有名な大企業と社員数名のベンチャー企業を比較してみましょう。大企業はたくさんの人を採用して、新卒から人材を育てていくスタイルが主流です。転職で入社する人もいますが、かなりのスキルが求められますし、スカウトされて入社する場合が多いです。しかしベンチャー企業では、常に人手不足の場合が多いので、対企業よりもセカンドキャリアで入社しやすいのです。また、ベンチャー企業ではまだ人を育てる余裕がなく、即戦力を求めている場合も多いので、むしろ新卒ではなくセカンドキャリアの方が良いのです。
大企業は知名度が高く、倍率も高くなりますが、今のスキルだけでなく今後の可能性をみて採用してもらえる可能性があります。大企業に勤めたいと考えている方は、新卒採用でチャレンジすることをおすすめします。
ファーストキャリア選びの失敗例
失敗例を参考にして、自分の失敗を回避できるように努めましょう。
自分の目標が達成できない企業
ファーストキャリア選びの失敗で多いのが、自分の目標を達成できない企業を選んでしまうことです。
一般的には就活を始めるときに、どのようにキャリアを形成していくのか、5年後・10年後・30年後を考えてファーストキャリアを選びます。ファーストキャリアは次のステップに繋げるための重要なスタート地点です。誤った企業選びをしてしまうと、目指しているゴールにたどり着くのが難しくなってしまいます。
企業側は学生が魅力に感じる職種やポジションを把握しています。「弊社では〇〇のキャリアを積むことも可能です」とアピールしていても、実際は社内で数%しかいない職種で、転職した即戦力の人やすでにキャリアがある人のみがその職に就くことができる、という場合もあります。新卒1年目で関われる仕事でなくても、どのくらいの期間でどのようにキャリアを積むとできる可能性があるのか、その可能性は低すぎないのかを確かめましょう。
企業説明会などを活用して十分な下調べをしておくと失敗を防げるでしょう。
ブラック企業
入社してからブラック企業だったことに気付き、辞めるに辞めれないと感じる人もいます。
「企業説明会では、定時で帰宅して残業はないと言っていたのに、実際は毎日3時間以上の残業がある」「入社後にノルマを達成しないと減給されることを知った」など、雇用条件面でブラック企業だったケース。また「休日でも接待がある」「先輩よりも早く出社して、掃除をするように強制される」など、企業カルチャーがブラック企業だったケースが想定されます。
法令に違反したことを行っている企業に入社すると身体だけでなく、心も壊してしまいます。また、社会の基本を学ぶファーストキャリアでブラック企業に入社してしまうと、残業が当たり前、企業に不利益をもたらしたら個人が責任を負うのが当たり前と曲がった基本が植え付けられてしまいます。
企業は人員を獲得したいため、当然ブラック企業に見えないように採用活動を行います。ですが、しっかりと調べることができたらブラック企業を見抜くことができます。
【ブラック企業を見抜くポイント】
■仕事の内容を聞く
ー業務量に対して人や時間が足りているのかを見極められます。
■就業時間、平均の残業時間を聞く
ー人事担当や社長に聞かず、新入社員や平社員に聞くと正確なことを知れるはずです。
■有給取得率を聞く
ー取得率と同時に、有給が取りやすい環境なのかも聞くと良いでしょう
■その企業で働いている人、3人以上に話を聞く
ー仲の良い人であるほどリアルな事情を教えてくれるはずです。
■インターンシップやアルバイトとして働いてみる
ー実際に働いている人の隣で作業することで実情を体感することができます。
■他の企業に勤めている社会人に聞いてみる
ー学生は一般的な社会人がわからないため「普通」を知っている社会人に話を聞くと、
良し悪しを判別することができるでしょう。
好きな企業に就職できなかった
ファーストキャリアを失敗したと感じる原因として「好きな企業に就職できなかった」というケースがあります。
「就活に苦手意識があって中々手がつけられない」「授業やアルバイト、遊びと就活に割く時間が足りない」などとわかってはいても就活だけに集中できない人もいるでしょう。気が付けばインターンシップの募集が終わっていたり、自己分析やキャリアプランを考える時間もなく面接に望まなくてはいけなくなったりと、十分な準備ができずに就職してしまい後悔することも少なくありません。
自己分析や自分のやりたいこと、キャリアプランについては時間をかけて考えること。時間をかけて考えたことでも、就活を進める中で変化していくものです。ファーストキャリアで失敗したと後悔しないためにも、じっくり時間をかけて自分にあった企業を選びましょう。
ファーストキャリアは重要
慎重に選んで入社を決めよう
ファーストキャリアは社会人としての基礎をつくり、キャリアプランを進めていくための土台となり、あなたの人生において大きな分岐点となります。
最後に決断するのは自分自身です。自分にとって最高のファーストキャリアを選び、これからの仕事人生を気持ちよく進められるよう、自己分析をしっかり行いましょう。また金ターンシップや企業研究などの準備を怠らず、慎重に入社する企業を選びましょう。
あなたにとって最高の企業に出会うためには、自分に合った就活をすることも大事になってきます。自分に合った就活サービスを使い、あなたにとって最高のファーストキャリアを選びましょう。
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